Heavy Watal

autoconf, automake

環境に合わせて Makefile を作る仕組み。 以下の3つのツールを組み合わせて使う。

CMake のほうがモダンで高速。

Commands

autoscan
指定したディレクトリ(指定しなければカレント)のソースコードを読んで configure.ac の雛形となる configure.scan を作る。 既存の configure.ac もチェックするらしいが、その内容をすべて configure.scan に反映してくれるわけではなさそうなので そのまま上書きしてはダメっぽい。
aclocal
configure.ac を読んで aclocal.m4 を作る
automake
Makefile.amconfigure.ac から Makefile.in を作る
autoconf
configure.acaclocal.m4 から configure を作る
autoreconf
上記のツールをいい感じに繰り返し呼び出して各種ファイルを更新

大まかな流れ

  1. configure.scan の雛形を自動生成し、 configure.ac に名前変更:

    autoscan
    mv configure.scan configure.ac
    
  2. configure.ac を適宜編集

  3. Makefile.am を作る

  4. その2つのファイルから、自動的にその他のファイルを生成:

    autoreconf --install
    
  5. できあがった configure ファイルを試してみる:

    ./configure --help
    ./configure
    make
    
  6. configure.acMakefile.am を変更したら autoreconf で反映させる、を繰り返す

configure.ac

https://www.gnu.org/software/autoconf/manual/html_node/

Gitのタグをバージョン番号として取り込む:

AC_INIT([MyApp], m4_esyscmd([git describe --tags | tr -d '\n']))

Makefile.am

https://www.gnu.org/software/automake/manual/html_node/

インストールするファイルと場所を指定する変数:

bin_PROGRAMS = beer
bin_SCRIPTS = beer.sh
lib_LIBRARIES = libbeer.a
include_HEADERS = beer.h

ビルドするのに必要な情報をターゲットごとに指定する変数。 target_ARGNAME のような形をとる:

beer_SOURCES = main.cpp
beer_CPPFLAGS = -DNDEBUG
beer_CXXFLAGS = -O3
libbeer_a_SOURCES = lib.cpp

Makefile 全体に関わる変数。 ただし上記のターゲット特異的変数に上書きされる:

AM_CPPFLAGS = -Wall -Wextra
AM_CXXFLAGS = -O2

ユーザーが指定する CPPFLAGSbeer_CPPFLAGSAM_CPPFLAGS を上書きせず、 後ろに並べて使用される。

https://www.gnu.org/software/automake/manual/html_node/Flag-Variables-Ordering.html